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私たちは、指定難病や加齢性疾患、生活習慣病など、患者さんやご家族の生活に大きな影響を及ぼす病気の理解と克服を目指して研究を進めています。 ゲノムシーケンシング技術の発展により、近年、多くの疾患に関連するヒトゲノム情報や疾患バリアント(遺伝的変異)が明らかになってきました。しかし、それらの変異が実際にどのように病気を引き起こすのか、そのメカニズムはまだ十分には解明されていません。 私たちのチームでは、 CRISPR/Cas9のゲノム編集技術を活用し、患者由来の遺伝情報をもとに病態を再現するモデルマウスを開発しています。特に、アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患、ならびにアルポート症候群などの腎疾患に注目し、疾患モデルの開発と解析に取り組んでいます。 モデルマウスの表現型解析や病態評価には、理研BRCの国際標準プラットフォームを活用し、さらに臨床研究者や創薬研究者との連携を通じて、診断法の開発、治療法の探索、創薬支援にも貢献しています。私たちの目標は、モデルマウス研究を通じて、個別化・最適化医療の実現、そして次世代の医療基盤の構築に寄与することです。
研究概要
患者さんのゲノム情報を出発点に、病気の原因となりうるバリアントをマウスに導入し、疾患のしくみを解析します。得られた知見は診断や治療法の開発につながり、医療現場へと還元されます。 私たちは、基礎研究と臨床をつなぐ架け橋になることを目指しています。
